「その場所」は漆黒の闇を纏い、
此の世のものと思えぬ程に
禍々しくも美しい色彩を放っていた。
硝子窓の内を蠢く影、影、影。
漏れ出ずる光は闇を内包する蛍火の如く
ぼうっと。
ただ只管、ぼうっと。
それは妖しき誘蛾灯。
それは魂の重力場。
逃れられよう筈もない。
然して私は足を踏み入れてしまったのだ。
闇に産み落とされた「その場所」、
「お~ばけぇ食堂」へと。
つづく
「その場所」は漆黒の闇を纏い、 此の世のものと思えぬ程に 禍々しくも美しい色彩を放っていた。 硝子窓の内を蠢く影、影、影。 漏れ出ずる光は闇を内包する蛍火の如く ぼうっと。 ただ只管、ぼうっと。 それは妖しき誘蛾灯。 それは魂の重力場。 逃れられよう筈もない。 然して私は足を踏み入れてしまったのだ。 闇に産み落とされた「その場所」、 「お~ばけぇ食堂」へと。 つづく |
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