最近聴いた曲

ヨナ抜き

今回は「ヨナ抜き音階」について。
音階っていうと、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ の7音階が思い浮かぶよね。明治の頃には、これを ヒ・フ・ミ・ヨ・イ・ム・ナ と呼んでいたんだってさ。つまり「ヨナ抜き」とは、ヨとナ(ファとシ)を抜いた5音で構成された音階のことをいうんだよ。

初期の小学唱歌は、そのほとんどが「ヨナ抜き長音階」。

当時の日本人はファとシの音程がうまくとれなかったから「容易き歌曲を用ひて、五音以下の単音唱歌を授け…」ってわけ。

なぜ長音階かといえば、音楽取調掛長の伊沢修二が、長音階は健全な精神を育てるが短音階は暗く無力を産むから教育に用いる曲は長音階にすべし、ってなこと言ったわけで。

そういうわけで日本の音楽はヨナ抜きだらけになっていったのだな。

これによって日本人の音楽的感性の基盤が変わったんだってさ。

歌謡曲でもヨナ抜き音階ベースの曲がけっこうヒットしてるみたい。
演歌にもヨナ抜きは多いみたいだしね。

ちなみに、琉球音階も5音音階で、こちらは ド・ミ・ファ・ソ・シ の5音。この5音でテキトーに鍵盤叩いただけで沖縄っぽくなるから、音階っておもしろい。